2011年10月アーカイブ

極東ロシアの軋轢

russiaわが国は、特に極東ロシアとは、長い歴史の間にいろいろな接点がありました。まずそれを辿ってみて、歴史の事実をしっかりと把握し、その中からロシアの思惑を探り出し、彼らが何を考え、何をしようとしているのかをしっかりと把握しなければなりません。
そして、そのことを十分認識した上で、ロシアとどう向き合えばよいのか、考えることが大切です。

防衛システム研究所 編
松島 悠佐【監修】(元陸上自衛隊中部方面総監)
五藤 正美【主幹】(元陸上自衛隊第三師団長・ロシア防衛駐在官)
島本 順光(元航空自衛隊技術幹部・現帝京大学講師)
中村  徹(元海上自衛隊海上幕僚監部装備課長)
樫村 保貞(元海上自衛隊駐米連絡官)
津々谷 格(元航空自衛隊技術幹部)

ISBN978-4-905285-02-1
A5判・全144ページ
定価:945円(本体900円)

【目次】
はじめに
第一章 アジアへの進出・歴史的経緯
一 九-十六世紀、ロシアの起源、タタールの軛、ロマノフ王朝
二 十七-十八世紀、ロシアの膨張、東進・南進政策
三 十九-二十世紀初頭、日清・日露戦争の頃
四 満州事変・ノモンハン事件
五 大東亜戦争へのソ連参戦、シベリア抑留
六 南樺太及び千島への侵略
第二章 ソ連からロシアへの軍事態勢の変換
一 一九五〇-六〇年代の大量報復戦略の時代
二 一九七〇-八〇年代の柔軟反応戦略の時代
三 一九八〇年代中期頃の軍事力
四 東西冷戦構造崩壊後の態勢
第三章 極東ロシアの軍事態勢
一 東西冷戦時の極東ソ連軍(一九八五年頃)
二 最近の軍事態勢
三 わが国周辺での活動状況
第四章 北方四島の領土問題
一 問題の発端
二 返還交渉の経緯
三 北方領土における軍の配備
四 北方四島の現況
第五章 今後の課題(わが国の採るべき施策)
一 ロシアの思惑と行動原理
二 わが国の採るべき施策
三 わが国としての主体性の確立
おわりに
参考1 ロシア関連年表
参考2 ロシア連邦軍事ドクトリンの概要
参考3 アジア太平洋地域における主な兵力の状況(平成二十三年版 防衛白書)
参考4 わが国周辺でのロシア航空機・艦艇の動向
参考5 北方四島返還交渉の経緯等

覚悟の対策本部活動、そして体制整備

omori-keiji行政機関や自治体の防災担当者の方々には必読の1冊です。

東日本大震災のような"想定外"と言われる不測の災害に対してもゆるぎなく組織としての応急対策活動を行うための手引書として執筆されました。
自治体における防災体制を強化するための具体的方策が提言されます。

佐藤 喜久二 著

ISBN978-4-905285-01-4
A5判・全256ページ
定価:2,100円(本体2,000円)

東日本大震災の後、多くの防災関係者が口にした「想定外」という言葉は、予め備えるべき対策の枠組みを定め、それを前提にしてハード、ソフトの対策を講じてきたことへの反省を意味している。言い換えれば、これまでの対策は予め想定したリスクに対して予防策を講ずることに力点がおかれ、発生した事態(危機)をコントロール(管理)することに重点をおいた危機管理本来の備えがおろそかになっていたことを意味している。
ならば危機管理本来の備えとは何か。それは如何なる事態が発生しようとも、情報収集を通じて事態の特性を的確に把握し、その結果から「今必要とされる対策」を判断・検討し、タイムリーな意思決定を通じて応急対策を執行することにより、市民の生命・身体・財産を守り、あるいは被災地における被害を軽減していくという、危機発生時の対応プロセスを習得しておくことである。
(本文より)

【目次】
まえがき
第1章 対策本部の基礎事項
第1節 対策本部の種類と所掌事務
第2節 対策本部が保有すべき基本機能
第3節 対策本部における事務手順
第4節 本部活動の基本原則
第2章 災害対策本部の活動要領
第1節 災害対策本部活動の共通的課題
第2節 発災時における情報活動の要領
第3節 災害応急対策の検討要領
第4節 災害対策本部長補佐の要領
第5節 災害対策本部会議の開催要領
第6節 災害時広報の要領
第7節 地震災害警戒本部活動の特異事項
第8節 石油コンビナート等防災本部活動の特異事項
第9節 原子力災害時の特異事項
第3章 緊急対処事態対策本部活動の特異事項
第1節 国民保護訓練に見る共通的課題
第2節 対策本部活動の特徴
第3節 対策本部の総合調整事項
第4節 避難措置に係わる総合調整と避難指示
第5節 救援措置に係わる総合調整事項と救援の実施
第6節 国民保護対策本部活動上の留意事項
第4章 防災体制強化の要領
第1節 防災体制強化の基本的考え方
第2節 防災体制の確認
第3節 基礎的防災体制の整備
第4節 応急対策活動基盤の整備
第5節 応急対処体制の強化・検証
第6節 応急対処体制の実地検証
第5章 東日本大震災の教訓
1 防災対策からみる東日本大震災の特徴
2 東日本大震災から学ぶこと

コラム1 流言とデマの違い
コラム2 「計画のグレシャムの法則」
コラム3 組織の重さ
コラム4 Information とIntelligence
コラム5 「確定的影響」と「確率的影響」
コラム6 組織間の盲点
コラム7 リスクコミュニケーションの歪
コラム8 人は見たいと欲するものしか見ない
別表
索引

著者: 佐藤 喜久二 Kikuji SATO
株式会社総合防災ソリユーション特任参与。東京電気大学卒。昭和44年陸上自衛隊入隊、上富良野駐屯地司令(北海道)、在ユーゴスラビア防衛駐在官、第6師団司令部幕僚長(山形県)。平成11年神奈川県防災局訓練情報担当課長、同防災対策担当参事、平成16年(株)総合防災ソリューション入社、現在に至る。
平成23年6月茅ヶ崎市市民安全部防災担当参与。日本自治体危機管理学会会員。
著書:『主動の地震応急対策』(内外出版)、その他『災害対策全書』(ひょうご震災記念21 世紀研究機構)の「テロ対処訓練の要領」執筆担当