2018年6月アーカイブ

子ども社会研究 24号

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子ども社会研究 24 号
The Journal of Child Study Vol.24 June 2018
日本子ども社会学会 紀要編集委員会


2018年6月30日発売
A5判・全304ページ
ISSN 1346-7654

定価:2,200円(本体2,000円+税10%)

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特集 「子どもらしさ」へのアプローチ・3
  ―多様な子ども―

【目次】

【特集】「子どもらしさ」へのアプローチ・3―多様な子ども―
◎モダニティと複数形の「子ども」
  ―特集「「子どもらしさ」へのアプローチ3 多様な子ども」のねらいに代えて―

元森絵里子        

◎インドの初等教育普及過程にみる「子ども」の複数性
  ―英国統治期インドの教育政策の検討を中心として―
針塚 瑞樹        

◎「文化的に多様な子ども」から「国際的な視野をもつ人間」へ
  ―国際バカロレアにおける文化的多様性―
渋谷 真樹        

◎"ほめる・認める"生徒指導の陥穽
  ―PBS(Positive Behavior Support)の留意点の検討―
伊藤 秀樹        

◎「発達障害のある子ども」における「子どもらしさ」の語られ方
  ―「逸脱」を構成する概念装置―
鶴田 真紀        

【研究論文】
◎就学前児はどのような「願い」を持っているのか
  :「3つの願い」という方法を用いて

藤崎亜由子        
麻生  武        

◎フリースクールからの大学進学をめぐるジレンマ
  ―大学進学がもたらす光と影―
藤村 晃成        

【研究ノート】
◎就学移行期における指導の連続性と一貫性
  ―「気がかりな子」の資源化実践に着目して―

野本 星来        
伊勢本 大        
宮下  絢        
白松  賢        

◎だれが美術系大学に進学したのか
  -学生の子ども時代の美術活動・経験に着目して-
喜始 照宣        

【英文要旨】
 藤崎亜由子・麻生武/藤村晃成/野本星来・伊勢本大・宮下絢・白松賢/喜始照宣

【子ども社会研究の窓】
テーマセッション・1 「子どもと社会的養護」報告
 ◎テーマセッション企画趣旨と概要報告

坪井  瞳        
山口 季音        

 ◎児童養護施設職員の視点から捉える社会的養護
原田 旬哉        

 ◎教育学の視点から捉える社会的養護
西本 佳代        

 ◎家族社会学の立場から捉える社会的養護
   「子ども/大人」の相対化と「依存批判」との接合可能性
藤間 公太        

テーマセッション・2 子どもとファンタジー
 ◎ファンタジーとは何か?:ファンタジーの生まれる場所

麻生  武        

 ◎明治期の読書論における〈空想〉の排除と包摂-お伽噺論を中心として-
目黒  強        

 ◎もう一つの時間と空間を生きる子どもとファンタジー
加藤  理        

【書評】
○南出和余著
 『「子ども域」の人類学−バングラデシュ農村社会の子どもたち』

高橋 靖幸        

○レイチェル・バーク、ジュディス・ダンカン著
 七木田敦・中坪史典監訳、飯野祐樹・大野歩・田中沙織・島津礼子・松井剛太訳
 『文化を映し出す子どもの身体 ―文化人類学からみた日本とニュージーランドの幼児教育―』
小針  誠        

○舞田敏彦著
 『データで読む 教育の論点』
浜島 幸司        

○野辺陽子・松木洋人・日比野由利・和泉広恵・土屋敦著
 『〈ハイブリッドな親子〉の社会学-血縁・家族へのこだわりを解きほぐす』
谷田川ルミ        

○アラン・プラウト著、元森絵里子訳
 『これからの子ども社会学―生物・技術・社会のネットワークとしての「子ども」』
山田 富秋        

○増山均・汐見稔幸・加藤理編
 『ファンタジーとアニマシオン―古田足日「子どもと文化」の継承と発展』
吉岡 一志        

2017年度日本子ども社会学会年間活動報告
編集後記
『子ども社会研究』投稿規定
紀要編集委員一覧

オリンピックと日本人の心

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鈴木 くにこ 著
ISBN978-4-905285-89-2 C0295
新書判 全224ページ
定価:1,018 円(本体925 円+税10%)

2018年6月23日(オリンピック・デー)発売
2018年8月25日2刷入荷!

国際通・鈴木くにこ氏が書いた
「誰も書かなかったオリンピックと新しい日本文化論」。
これを読めば、東京オリンピックが十倍楽しくなる!

―日本国際問題研究所客員研究員
田村 重信

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二年後、二〇二〇年に、日本は二度目の東京オリンピック・パラリンピックを迎える。
その「東京二〇二〇」を勝ち取った二〇一三年のアルゼンチンの首都ブエノスアイレスで、日本の代表団が、IOC(国際オリンピック委員会)総会で訴えたことは何だったか。
それは、日本の「おもてなし」の心と、東日本大震災という苦難から立ち直ろうという「復興」への人々の願いと力だった。それらの価値が、世界の人々を魅了した。
二年後に東京オリンピック・パラリンピックを迎えるにあたり、日本人全員で最高のおもてなしをして、最高のオリンピック・パラリンピックにしたいと思う。
日本人各人が自信をもち、日本人であることに誇りをもって、世界の人々を迎えられたらと願う。

  日本人で良かった。生まれてきて良かった。生きていて良かった。
  誰もがそう思える東京オリンピック二〇二〇にしたい──。

  東京オリンピック・パラリンピック二〇二〇に向かってよーい、ドン! 幕が開かれる──。

―鈴木 くにこ


【著者紹介】

鈴木 くにこ(すずき くにこ)
1965年、東京都千代田区生まれ。幼稚園から高校まで学習院で学ぶ。
高校でロータリー青少年交換計画にて渡仏。バカロレア(大学入学資格試験)取得。慶應義塾大学法学部政治学科首席卒業。
外務省国際報道課、在仏日本大使館勤務。トゥルーズ大学DEA、ヨーロピアン大学MBA取得。
衆議院議員(元外務大臣)中山太郎事務所、岡崎研究所、二松学舎大学、東京大学等で勤務。
現在は、外交・安全保障研究家として独立。高校で「国際関係」を教えたり、テレビに出演したり、国際情勢の分析レポートを執筆したり、多角的に活動。


【目次】

はじめに いよいよ東京オリンピックへ

第1章  近代オリンピックの始まり
  ピエール・ドゥ・クベルタン男爵/オリンピックは平和の祭典/メダリストと精神力/クベルタン男爵が述べた「肉体」、「精神」と「性格」/日本の「文武両道」とオリンピック/
  コラム 「新渡戸稲造とオリンピズム」

第2章  日本の初めてのオリンピック参加
  IOCの設立と日清・日露戦争/嘉納治五郎IOC委員の誕生/初参加はスウェーデン・ストックホルム大会/日本は「NIPPON」/金栗四三のギネス記録/世紀をまたぐスウェーデンとの交流/「おもてなし」恩返し/大敗は成功のもと/

第3章  箱根駅伝とオリンピック
  金栗四三選手の悔しい経験から生まれた箱根駅伝/地元の応援があってできた箱根駅伝/日本の伝統、「匠」が支える箱根駅伝/東京オリンピック二〇二〇で、箱根駅伝の夢をかなえよう/

第4章  靖國神社とオリンピック
  靖國神社の秋季例大祭/遊就館で出会ったオリンピック選手たち/名騎手・西竹一の栄光、そして戦死/ロサンジェルス五輪のメダリスト達のアメリカとの戦い/あの「友情のメダル」保持者も靖國に/女性のご祭神にオリンピック選手を見つける/アジア各地で最期を遂げたオリンピック選手達/靖国神社の意義とオリンピズム/
  コラム 靖國神社と千鳥ヶ淵戦没者墓苑の違い

第5章  皇室・自衛隊とオリンピック
  「皇國」日本/昭和天皇の開会宣言/スポーツに親しまれる皇室/国民は自衛隊を歓迎/一九六四年の東京五輪で大活躍の自衛隊/「平和の祭典」を守る自衛隊/開会式での自衛隊の役割/自衛隊出身のオリンピック選手の活躍/
  コラム 皇室外交と日本の道徳教育

第6章  復興とオリンピック
  「東京一九六四大会聖火台磨き」/「命懸け」の聖火台は五輪選手のシンボルでもある/石巻市の「復興マラソン」/「東京オリンピック二〇二〇」は子供達の希望と夢/「ツール・ドゥ・東北」とケネディ大使/真の「トモダチ」、アメリカからの支援/被災地に生き続ける「和」の心/「福島の英雄たち」/楢葉町の太鼓の響き/

第7章  日本文化とオリンピック
  羽生結弦選手の記者会見/日仏国交樹立一六〇周年/野村萬斎氏と羽生結弦選手の出会い/「道」を極める/「場」を清める/元氣のもとは「お米」/小平奈緒選手が取り入れた「和」トレーニング/日本が誇る「おもてなし」/「武士道」とは「卑怯」をしないこと/「道」の意味するもの/「平和の祭典」と日本の伝統文化/日本社会は「御神輿」文化/二〇二〇年に向けて/

第8章  政治・商業主義とオリンピック
  北朝鮮に利用された平昌オリンピック/オリンピックの時期は国際政治にご用心/商業主義のオリンピック/
  コラム 英語を使おう!

第9章  「国家」とオリンピック
  朝鮮出身のオリンピック選手/
  コラム 「国家」とは何か?
  コラム 日本の領土? 日本は「資源の乏しい、国土の狭い島国」?
  コラム 「日本」とは?「日本人」とは?
  「国旗」はアイデンティティを示す/世界最古の国歌「君が代」/
  コラム 世界地図の見方「所変われば見方も変わる」

第10章  女性とオリンピック・パラリンピック
  オリンピックも男性のみで始まった/人見絹枝選手は女性の先駆者/女性初の金メダリスト、前畑秀子選手/母親の存在なしに語れないオリンピック/パラリンピックの始まり/パラリンピックにおける女性選手の活躍/忘れられない障害者の一人、中村久子さん/

おわりに オリンピックと感謝の心
あとがき
参考資料

表紙絵  :宮本知子
総扉 題字:豊田九華