2020年9月アーカイブ

防災危機管理制度の限界と対策検討の在り方

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A5判/全200頁
定価:1,980円(本体1,800円+税10%)
ISBN978-4-909870-24-7

著 佐藤喜久二

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本書の特徴
○現状における防災危機管理制度の特徴や課題、不備の実態など現行制度の限界について解説する。
○防災対策検討の前提となる対応組織や制度、責務といった基本事項の意味するところを解説するとともに、会議や情報分析、自助・共助への啓発活動、リスク情報の伝達といった各種対策を実行するうえで共通的な事柄について主として自治体が留意しておく事項を説明する。
○危機管理体制の整備や危機事態での対策検討の要領、洪水からの避難判断の方法、関係機関と連携した実効性ある避難行動要支援者制度の推進、新型コロナ禍での避難所運営、現場における災害時医療体制の構築、実際的な救援物資対策の取り組みといった7項目について、現行制度の不備を念頭においたうえで体制整備や対策検討の考え方、留意事項などに言及した。


目次

はじめに

第1章 防災危機管理制度の限界
1 感染症・防災制度の共通的特徴と課題
(1)人権に配慮した制度設計と要請ベースの措置
(2)「予測対応」より「事象対応」重視の傾向
(3)リスクをとらず、安全第一の発想
2 感染症対策における不備の実態
(1)現行「新型インフルエンザ等対策政府行動計画」の不備
(2)政府対策本部は調整組織
3 風水害対策における不備の実態
(1)都市整備事業における防災危機管理視点の欠落
(2)堤防整備の限界
(3)提供情報改善の限界
(4)洪水時の情報提供や堤防監視の仕組み、未整備
(5)基準水位見直しの論拠に整合性なし

第2章 防災危機管理における対策検討の基本
1 対策検討の前提 ~基礎的事項の再確認~
(1)行政組織の危機管理上の弱点認識
(2)制度の趣旨や前提の再確認
(3)自治体、住民等の責務の再確認
(4)横断的組織の活用
2 対策検討上の共通的な留意事項
(1)実効性ある対策本部会議の運営
(2)情報分析の徹底
(3)公助と自助・共助、それぞれの立場を考慮した対策の推進
(4)平時・有事のリスク情報伝達スタンスの区分

第3章 主要課題に係わる対応策
1 体制整備に係わる対策
(1)危機管理指針の整備
(2)自助・共助の強化方策
(3)受援体制の整備
2 事態対処に係わる対策検討の要領
(1)全庁的な対処方針検討の要領
(2)庁内及び関係機関との調整方法
3 洪水からの避難措置の判断
(1)洪水災害における避難判断の方法
(2)避難判断のタイミング
4 関係者と協働した避難行動要支援者制度の推進
(1)現状の課題
(2)実効性を高める取り組み
5 新型コロナ禍での避難所運営
(1)複合災害における対処体制
(2)避難所運営における感染防止対策
6 現実的な現場の災害時医療体制の構築
(1)現行災害時医療体制の現場レベルの課題
(2)市町村における今後の災害時医療体制の在り方
7 実際的な救援物資対策の取り組み
(1)救援物資対策の現状
(2)最小限の備え

おわりに

巻末資料1 茅ヶ崎市の一般市民向けマイ・タイムラインシート
巻末資料2 茅ヶ崎市の難病患者向けマイ・タイムラインシート
参考資料1 県職員向け講話「大規模災害における広域自治体の役割と県職員に期待されること」
参考資料2 市町村職員向け講話「災害対策本部活動の在り方」
参考資料3 地域住民向け講話「地域におけるこれからの防災対策~住民主体の防災対策への転換を踏まえて~」
参考資料4 医療関係者向け講話「公立医療機関における業務継続体制構築上の考慮事項」

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自治体職員や地域のリーダーを主な対象として、研修・訓練の企画・運営のやり方や研修・訓練の計画等について一例を示し、自治体や自主防災組織等が自前で研修・訓練が実施できるようなノウハウを掲載している。研修・訓練の企画・運営に関して基礎的なことが理解ができるようになっている。
座学、実働訓練、図上訓練など様々な研修、訓練について解説するとともに、訓練で使う書式の例も収録している。
防災に係る人材の育成や組織としての災害対応能力の向上につながることを期待して本書を作成した。

――自治体職員及び地域の防災リーダー必携の一冊――

B5判 全214頁
定価:1,760円(本体1,600円+税10%)
ISBN978-4-909870-23-0

著 ㈱総合防災ソリューション

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こちらと併せてどうぞ

自治体における防災体制整備のノウハウ

自治体における防災体制整備のノウハウ

目次

第1章 防災・危機管理研修・訓練概観

第1節 防災・危機管理研修・訓練の意義とその体系
1 防災・危機管理研修・訓練の意義
2 防災・危機管理研修・訓練の体系
3 防災・危機管理研修・訓練の概要
(1)座 学
(2)実技・実動訓練
(3)図上訓練
(4)総合訓練と機能別訓練の関係
(5)段階的な防災・危機管理研修・訓練の実施手順(訓練サイクル)
第2節 災害対応事例に見る防災・危機管理研修・訓練の必要性
1 全 般
2 災害対応事例からの教訓等
(1)平成16年新潟・福島豪雨
(2)平成23年東北地方太平洋地震(東日本大震災)
(3)平成27年9月関東・東北豪雨
(4)平成28年熊本地震
(5)平成29年7 月九州北部豪雨
(6)平成30年7月豪雨(西日本豪雨)
(7)平成30年北海道胆振東部地震
3 防災・危機管理研修・訓練の必要性
第3節 自治体における防災・危機管理研修・訓練の実施状況と課題
1 防災・危機管理研修・訓練の実施状況
(1)防災・危機管理訓練
(2)職員を対象にした研修・訓練の実施状況
(3)住民を対象にした災害対策啓発事業の実施状況
2 防災・危機管理研修・訓練実施上の課題等
(1)全 般
(2)職員等の意識
(3)人材と予算の確保
(4)職員研修
(5)防災図上訓練
第4節 訓練を実践的かつ効果的にするための留意事項等
1 訓練実施体制の確立
2 年間の研修・訓練等計画の作成
3 段階的、総合的訓練の実施
4 関係機関等の参加による合同訓練の実施
5 訓練の企画・運営等の外部委託(外部人材の活用)

第2章 自然災害対応に関する研修・訓練

第1節 職員防災研修
1 防災担当職員に求められる人材像
2 防災研修の意義
3 我が国及び米国の防災研修実施状況
4 防災担当職員の人材育成
第2節 図上訓練
1 図上訓練の意義
2 図上訓練の体系・手法
3 ロールプレーイング方式訓練について
4 ロールプレーイング方式図上訓練のやり方
第3節 機能(分野)別訓練
1 機能(分野)別訓練の意義(必要性)
2 機能(分野)別訓練の手法
(1)訓練の企画・実施の流れ
(2)企画・実施に当たっての留意事項
(3)事例紹介
第4節 実動訓練
1 実動訓練の意義
2 実動訓練の手法
(1)訓練の企画・実施の流れ
(2)基本的なやり方
(3)事例紹介
(4)実動訓練を効果的にするための着意

第3章 人為的災害(国民保護に関する)対応研修・訓練

第1節 職員危機管理研修
1 危機管理研修の意義
(1)国民保護法に基づく対処の特徴
(2)危機管理研修の意義
2 危機管理研修の手法
(1)講 義
(2)職員対象図上検討会
(3)関係機関参加型図上検討会
(4)本部会議シミュレーション
(5)住民等を対象にした対テロ研修
第2節 図上訓練
1 図上訓練の意義
2 図上訓練の手法
(1)訓練の流れ
(2)訓練の企画・実施の流れ
(3)訓練の組織
(4)訓練想定(概要)
(5)訓練シナリオ(概要)
(6)状況付与系統図
(7)各項目についての補足
3 国民保護図上訓練における評価・検証計画のポイント
第3節 実動訓練
1 実動訓練の意義
2 実動訓練の手法
(1)訓練の流れ
(2)訓練の企画・実施の流れ
(3)初動対処訓練
(4)避難誘導訓練
(5)避難所運営訓練
3 国民保護実動訓練における評価・検証計画のポイント

第4章 地域防災力を高めるための研修・訓練

第1節 防災研修
1 地域の防災リーダーやボランティア組織・NPO等のリーダーの人材育成
(1)基本的考え方
(2)具体的施策
2 学校教育
(1)学校における防災教育の方向性
(2)学校における防災教育の基本的考え方
(3)具体的施策
第2節 実動訓練
1 実動訓練の意義
2 実動訓練の手法
(1)年度訓練計画の作成
(2)訓練の企画(計画の作成)
(3)訓練の実行(実施)
(4)点検(評価や振り返り)
(5)改善(検討会の実施)
3 基本的なやり方
4 訓練の事例紹介
(1)初期消火訓練
(2)避難訓練
(3)救出・救助訓練
(4)避難所開設・運営訓練
(5)給食給水(炊き出し)訓練
5 訓練を効果的にするための着意事項
(1)荒天時への対応
(2)地域防災力が抱える課題の克服

付録 図上訓練実施計画の一例

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防衛法研究【第44号・2020年】

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【特集】我が国の国際平和協力活動の在り方

防衛法研究 第44号(2020年9月)
防衛法学会 編
A5判/全184ページ
定価:2,530円(本体2,300円+税10%)

2020年9月11日発売

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◎巻頭言
       ・・・・・浜谷 英博(三重中京大学名誉教授)

特集 我が国の国際平和協力活動の在り方

◎我が国の今後の国際平和協力活動の在り方、方向性について
       ・・・・・佐藤 庫八(千葉科学大学教授)

◎国際平和協力法制の特徴・意義・課題
  -日本の国際平和協力活動の在り方を巡って-
       ・・・・・山本 慎一(香川大学法学部教授)

論 説

◎日本海軍の潜水艦戦における軍事目標
       ・・・・・児島 健介(横須賀市役所・元1等海佐)

◎陸上自衛隊の国際人道法教育
       ・・・・・藤野  毅(元陸上幕僚監部法務官)

◎沿岸国の同意なく実施された海洋の科学的調査への対応
  - EEZ の場合を中心に-
       ・・・・・下山 憲二(海上保安大学校准教授)

◎自律型致死性兵器システム(LAWS)とJus Nascendi
       ・・・・・髙井  晉(笹川平和財団特別研究員)

◎自衛隊員に対する刑事的統制のあり方に関する序論的考察
       ・・・・・瀧本京太朗(防衛大学校公共政策学科講師)

◎感染症対策への国家安全保障的視点の導入
  -日本版CDC の創設に関する提言-
       ・・・・・山崎 元泰(防衛大学校公共政策学科教授)


※今号より『会員動向』を始めました。