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核兵器と国際関係

(2006年3月28日発刊)

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kanazawa200.gif「冷戦が終結してすでに15年が経った今日、依然として核兵器が最大の脅威であることに変わりがない。・・・北朝鮮やイランの核兵器開発疑惑と有効な解決策を見出しえない国際社会、パキスタンのカーン(Abdul Qadeer Kahn)博士を中心とする「核の闇市場」の浮上、2005年5月の核兵器不拡散条約(NPT)運用検討会議の決裂と最終合意文書作成の失敗など、核軍縮・核不拡散問題に明るい展望は見えない。
日本外交は・・・軍縮・不拡散問題を掲げる。平和への願いと唯一の被爆国としての使命、安全保障上の観点、人道主義的アプローチ、人間の安全保障の観点という4つの基本的立場に基づく外交の展開である・・・」(「まえがき」より)

定価=2000円(税込)
編集=金沢工業大学 国際学研究所
ISBN4-931410-72-3 C3031

『核兵器と国際関係』 目次

まえがき

第1部 核の選択と放棄

第1章 中東における核拡散問題 (木村修三)
・ はじめに
・ イスラエルの核保有国への道
・ イスラエルの核戦略と米国の対応
・ 中東における戦略環境の激変
・ 中東における核不拡散体制とイスラエル
・ イランの核開発疑惑と英独仏の調停努力
・ リビアの大量破壊兵器廃棄宣言と暴かれた核の闇市場
・ イランの核問題のゆくえ

第2章 オーストラリアの外交国防政策 ―核軍縮の観点から―(福嶋輝彦)
・ 不安にかられる南太平洋最大の国オーストラリア
・ 70 年代以前の核軍縮に対する無関心
・ ホイットラム労働党政権の核に対する複合的アプローチ
・ ホーク労働党政権による核軍縮と対米同盟両立の試み
・ キーティング労働党政権による核軍縮への成果と拙速
・ 結びに代えて:オーストラリアの対核軍縮アプローチが物語ること

第3章 核保有を断念したトルコの選択
(レオン・ファース)(稲葉千晴、今村栄一 訳)

・ はじめに
・ 冷戦期:アメリカの核の傘の下のトルコ
・ 冷戦後のトルコの安全保障政策:不確かな軌跡
・ 基本政策の腐食
・ トルコは、いかにして核兵器を獲得するか、または、いかにして危機を回避するか
・ 核保有国へ向けて前進していくのか
・ トルコが非核保有国であり続けることの意義と展望

第4章 ラテンアメリカにおける核問題と地域安全保障
―核をめぐる対立・協調とトラテロルコ条約― (浦部浩之)

・ ラテンアメリカの非核地帯化
・ トラテロルコ条約の概要
・ 地域安全保障をめぐる構図 ―ラテンアメリカの国際関係と安全保障観―
・ 核開発の始まりとトラテロルコ条約の成立
・ ブラジルとアルゼンチンの核開発競争の展開
・ 民主化と協調政策への転換
・ 軍の秘密計画と文民統制
・ トラテロルコ条約とNPT への加入
・ 今後の論点とラテンアメリカの役割

第5章 非核兵器地帯とモンゴルの一国非核地位 (櫻川明巧)
・ はじめに
・ 非核兵器地帯の概念
・ 南半球に広がる非核兵器地帯
・ 中央アジアの非核兵器地帯化
・ モンゴルの一国非核地位
・ むすびに代えて-「非核の傘」-


第2部 核の規制と管理

第6章 核兵器と国際法
―核兵器使用の合法性に関する国際司法裁判所の判断―(森川幸一)
・ はじめに
・ 国際法による核兵器規制とその特徴
・ 核兵器使用の合法性に関する国際司法裁判所の勧告的意見
・ 国際法による核兵器規制の意義と問題点
・ むすびに代えて

第7章 核不拡散と国際保障措置の強化策
- IAEA 追加議定書を中心に-(宇佐美正行)

・ はじめに
・ IAEA 保障措置制度の概要
・ 保障措置の強化・効率化策とIAEA 追加議定書の成立
・ NPT・IAEA 体制と保障措置強化の課題

第8章 米国における高レベル放射性廃棄物の処分と問題点
―わが国の最終処分場建設地決定過程への示唆―(永野秀雄)

・ はじめに
・ 高レベル放射性廃棄物処理に関する政策と法
・ 高レベル放射性廃棄物の最終処分地にかかわる訴訟
・ わが国への示唆

あとがき

執筆者紹介(掲載順)

櫻川 明巧 (さくらがわ あきよし) 金沢工業大学教授・国際学研究所長
1943 年9月生まれ。法政大学法学部卒。参議院外交防衛委員会専門員・調査室長(2002年8月退職)を経て現職。専門は国際関係、軍縮・安全保障、日本外交。主な論文に「日米地位協定の運用と変容」『各国間地位協定の適用に関する比較論考察』(内外出版、2003年)、「ポスト冷戦期の日米防衛協力―日米ACSAの締結を事例に」『冷戦後のアジア環太平洋の国際関係』(三嶺書房、1999 年)など。

木村 修三 (きむら しゅうぞう) 神戸大学名誉教授
1934年5月生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。参議院外務委員会主任調査員、神戸大学法学部教授、姫路獨協大学法学部教授・学長を歴任後2005年7月退職。専門は国際政治学。主な著書・論文に『中東和平とイスラエル』(有斐閣、1991 年)、「中東の核不拡散問題とイスラエルの核」『国際問題』第426 号、1995 年など。

福嶋 輝彦 (ふくしま てるひこ) 桜美林大学国際学部教授
1955年12月生まれ。1996年オーストラリア国立大学博士号取得。専門は国際政治、オーストラリアの内政と外交。主な著書・論文に『現代日本外交の分析』(東京大学出版会)1995年(共著)、「ハワード自由・国民党連立政権による政治運営」『海外事情』拓殖大学海外事情研究所、第47 巻第9号、1999 年9月、「グローバリゼーションとオーストラリア」『アメリカ太平洋研究』東京大学大学院総合文化研究科附属アメリカ太平洋地域研究センター、Vol.1、2001 年3月など。

Leon Fuerth (レオン ファース) ジョージ・ワシントン大学エリオット・スクール教授
1939年生まれ。ニューヨーク大学大学院歴史学修士課程修了、ハーバード大学大学院公共政策学修士課程修了。米国務省勤務、ゴア副大統領国家安全保障担当補佐官を経て現職。専門は軍備管理・戦略安定問題。国家安全保障分野で『ニューヨーク・タイムズ』や『ワシントン・ポスト』に多数の論考を発表。
[翻訳者]
稲葉 千晴 (いなば ちはる) 名城大学都市情報学部教授
1957年10月生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程前期修了。東洋英和女学院短期大学助教授を経て現職。専門は国際政治史。主な著書に『明石工作:謀略の日露戦争』(丸善ライブラリー、1995 年)、The Rising Sun and the Turkish Crescent: New Perspectives of the History of Japanese-Turkish Relations 1868-1945, ed. S.Esenbel & C.Inaba, (Istanbul, 2003). など。
今村 栄一 (いまむら えいいち) 名古屋大学大学院人間情報学研究科博士後期課程在籍中
1973年2月生まれ。専門は西洋史(ロシアを中心として)。主な論文に "Izgoi of Galich-Volyn: 'A genealogical problem of princes in Kievan Rus'" 『情報文化研究』(名古屋大学情報文化学部・大学院人間情報学研究科)第17 号、2003 年など。

浦部 浩之 (うらべ ひろゆき) 獨協大学外国語学部助教授
1965年9月生まれ。筑波大学大学院博士課程国際政治経済学研究科単位取得退学。在チリ日本大使館専門調査員、日本学術振興会特別研究員などを経て現職。政治学(ラテンアメリカ政治論)専攻。主要著書:『〔全面改訂版〕ラテンアメリカ 政治と社会』(共著)、新評論、2004 年、『アクセス地域研究』(共著)、日本経済評論社、2004 年など。

森川 幸一 (もりかわ こういち) 専修大学法学部教授
1957年6月生まれ。東京大学法学部卒。専門は国際法。主な論文に「国際連合の強制措置と法の支配」(1)(2・完)『国際法外交雑誌』93 巻2号(1994 年)、94 巻4号(1995 年)、「国際紛争の平和的処理と強制的処理との関係」『世界法年報』20 号(2001 年)、Japan's Legal Responses to United Nations Security Council Resolutions, Japanese Annual of International Law, No.45, 2002 など。

宇佐美 正行 (うさみ まさゆき) 参議院外交防衛委員会次席調査員
1958年3月生まれ。早稲田大学法学部卒、青山学院大学大学院国際政治経済学研究科国際政治学専攻修士課程修了。専門は国際関係。主な論文に「手詰まり感を深める日本の東アジア外交」『立法と調査』No.250(2005.9)、「自衛隊・米軍の行動円滑化のための法制と国際人道法制の成立」同No.243(2004.9)など。

永野 秀雄 (ながの ひでお) 法政大学人間環境学部教授
1959 年5月生まれ。米国ゴンザガ法科大学院ジュリス・ドクター・コース卒、米国ジョージ・ワシントン大学法科大学院LL.M.コース卒。専門は日米比較法。共著に『先端科学技術と法―進歩・安全・権利』(日本学術協力財団、2004年)、『我が国防衛法制の半世紀』(共著、内外出版、2004 年)など。