平成防衛史 令和に委ねる憲法改正

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田村重信 著
ISBN978-4-909870-58-2 C0230
四六判 全200ページ
定価:1,100円(本体1,000円+税10%)

2022年11月19日発売

日本はもっと自主的に防衛努力をしないといけないのです。 自民党の憲法に自衛隊を明記するといった程度の話では限界なのです。 共産党ですら危機感を感じて自衛隊を活用しようと言っているのです。 本書は、こうした過去の経験を踏まえ、安全保障・憲法に関心のある大学を始め一般社会人向けにも読んでもらえるように、また、正しい安全保障に関する知識を広く普及させることを目的に執筆したものです。

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【著者略歴】

田村 重信(たむら しげのぶ)

1953年、新潟県栃尾市(現長岡市)に生まれ。拓殖大学政経学部卒業後、宏池会(大平正芳事務所)を経て、自由民主党本部に勤務。政調会長室長、総裁担当として橋本龍太郎に仕え、日本政治の中枢を裏方として取り仕切る。政務調査会の調査役・審議役等として外交・国防・憲法等の担当を歴任。慶應義塾大学大学院法学研究科非常勤講師も務めた。
現在は、政治評論家、拓殖大学桂太郎塾名誉フェロー、日本国際問題研究所客員研究員、日本戦略研究フォーラム政策提言委員、国家基本問題研究所客員研究員、防衛知識普及会理事長、防衛法学会理事等のほか、企業の顧問も務める。
政策以外の啓蒙活動にも力を入れ、日本論語研究会代表幹事、児童養護施設出身の元ボクサー坂本博之後援会長、牧野満徳画伯の東京後援会長、歌手としてCDデビューし、YouTubeチャンネル「田村重信 たむたむ歌のチャンネル」も開設、「憲法よりも大事なもの」(憲法改正ソング)が好評を博している。
著書に『ここが変だよ!日本国憲法』『新・防衛法制』『日本の防衛政策 第2版』(いずれも内外出版)『秘録・自民党政務調査会16人の総理に仕えた男の告白』(講談社)『気配りが9割』(飛鳥新社)など著書は50冊を超える。


【目次】

はじめに
令和は、日本が世界標準国家として脱皮するとき/本書のねらい/今すべきことは、憲法に「自衛隊は軍隊」明記を!/

第1章 冷戦後、平成の防衛・安全保障政策の変遷
田村重信の手がけた仕事/湾岸戦争と非軍事的な国際協力/海上自衛隊掃海部隊の派遣とPKO法/自民党「国際社会における日本の役割に関する特別調査会(小沢調査会)」/自社さ連立政権下における安全保障政策/阪神淡路大震災と自衛隊派遣/危機管理体制の強化と法整備/日米安保体制の再確認/ガイドライン見直しと周辺事態安全確保法等の制定/「9・11」とテロ対策特措法/「9・17」の衝撃と有事法制/「提言・新しい日本の防衛政策」/小泉総裁下での「新憲法草案」/防衛庁の「省」移行/ソマリア沖・アデン湾における海賊対策/民主党の防衛政策/東日本大震災と自衛隊派遣/安倍政権の外交・安全保障・防衛政策/国家安全保障会議の設置/平和安全法制/安倍晋三元首相と憲法改正/おわりに/

第2章 講演録「冷戦後の防衛政策の変遷~防衛法制を中心に~」
大学卒業後、政治の世界へ/自民党本部職員へ、『自民党のすがた』を作成/中曽根総理のイメージアップ戦略/麻生太郎青年局長と三世代ゲートボール会を実現/「魚を食べれば頭が良くなる」/国防担当に/自衛隊は軍隊か?/海上自衛隊掃海艇派遣と「小沢調査会」/PKO法の成立とカンボジア派遣/野党自民党政調会長・橋本龍太郎に仕えて/安全保障と経済の関係/「自社さ政権」とは何だったのか?/日米安保共同宣言とガイドライン/テロ特措法とイラク人道支援特措法/進む防衛政策、インテリジェンス/麻生政権から民主党政権/安倍政権で進む防衛政策、憲法改正/なぜ、本を出すのか? 進次郎さんの人柄/「脱皮できない蛇は滅びる」/質問への答え/

第3章 今後のインテリジェンス・防衛政策を考える
新型コロナ禍と時代の変化/日本を取り巻く情勢の変化/国家戦略とは何か? 日本は?/中国をどう考えるか/日本はどうするか/「見えざる革命」/移民問題/人口の急速な高齢化はロシア革命よりも大変/日本の宿命/ODAの減額と外交力の低下/新しい戦争 =「超限戦」/「超限戦」の要点/「孫子の兵法」の肝は?/対外情報組織の重要性/「トゥキディデスの罠」とは何か/シャープパワーへの対処/世界経済の過去と未来/日本の対応/外交・安全保障/日本の防衛体制/日本の課題(防衛政策)、喫緊の課題の克服/防衛費の増額/防衛省の広報能力の強化/ミサイル防衛に「レーザー兵器」の実用化/自衛隊員の確保に「IT人材」の育成/

第4章 世界一わかりやすい憲法改正の話
大半が憲法を読んでいない/改憲論者への猛烈な批判/前文からして問題だらけ/ゼロから分かる9条の問題/経済衰退の原因も憲法/「平和憲法は日本特有」の嘘/緊急事態条項は世界に常識/「想定外」では許されない/有事を想定してない異常/犯罪者の人権だけ守る/改正反対派こそ憲法違反!/天皇という唯一無二の存在/

第5章 令和に委ねる憲法改正
憲法を変えていく意味/憲法改正への動き/その他の論点/憲法改正へのスケジュール/最大の問題は防衛知識の欠落/憲法は宗教の聖典と違う。一種の道具だ/憲法改正とは、あなたが戦後の日本および日本人に、自信を持てるか否か/

あとがき

「防衛省・自衛隊の任務権限の拡大」/「日米防衛協力にかかわる主な経緯」/